デスケーリングノズルとは?
デスケーリングノズルとは、製鉄所の様々な工程に使用されるスプレーノズルの一種で、鋼板の熱間圧延工程における、鋼板表面に生成する酸化スケール除去に使用されるフラットパターンのスプレーノズルのことです。近年、自動車用鋼板などの要求品質がきびしくなっており、デスケーリングノズル技術はますます重要となってきております。
デスケーリングノズルの歴史
使用圧は通常10MPa以上の高圧であるため、1957年に耐摩耗性に優れた超硬合金製のノズルチップが採用されました。それ以降は、超硬合金製ノズルチップが標準となっており、超硬合金の組成と加工方法が工夫されてきました。超硬合金チップの製作は、粉末の混合、中間材の製作、成形、焼結、加えて、研削加工が行われます。
一方、高いスケール除去性能を得るために、ノズル内部の流路の改善、改良が積み重ねられてきました。1960年代後半にはフィルターが取り付けられ、1980年後半にはノズル内部の流れの整流化のため、整流器付フィルターが採用されました。ノズル内部の流れの整流化は、デスケーリング性能に直結するために、その後、各社で開発が進められております。
デスケーリングノズルのスケール除去性能評価について
デスケーリングノズルのスケール除去性能の評価については、オンラインでの評価が難しいため、オフラインの評価が行われており、衝突力試験、アルミ板などの壊食試験が利用されてきました。
デスケーリングノズルの概要
図1にデスケーリングノズルの断面図を、図2に内部の流体解析例を示しております。
最も流速が高くなり、耐摩耗性が要求されるノズルオリフィスに超硬合金チップ部品が組み込まれております。デスケーリングノズルの標準的な使用圧は15MPa程度ですが、鋼板品質改善の観点から、除去性能を高めるために高圧化の傾向にあります。より高圧なデスケーリングに対応するために、硬度の高い超硬合金ノズルチップも採用されております。近年では、フィルター内には流れの整流効果を高める整流器が取り付けられております。
ノズル外径は22mmが標準的であり、整流効果を高めるためには、内径とのバランスから適切な長さにする方が良く標準タイプは175mmの長さに設定しております。流量、スプレー角度はおおむね流量40~200L/min、スプレー角度は25~40°が標準的な仕様です。ポンプの吐出圧、流量、及び設置寸法、ノズル配置等の要求仕様の範囲で、スプレー性能を高める内部流路設計をどのようにするかが重要です。
近年では、解析技術の向上により、内部構造の設計を行い、流体解析結果と、実際のスプレー性能試験結果を対比して、優れたスプレー性能のノズル開発を進めております。
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