スプレーノズルにおけるミストの粒子径
当技術コラムでは、スプレーノズルにおけるミストの粒子径についてご説明させて頂きます。
スプレーノズルにおけるミストの定義
まず初めにミストの定義について、専門の分野などにより定義されているものもありますが、一般的には和訳のとおり「MIST=もや」のように細かい霧状のスプレーを指します。当社では比較的粒子径の細かい2流体ノズルやもやノズルのスプレーを指します。
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スプレーノズルにはこのミストの粒子径を細かくできるという特徴があります。スプレーノズルの能力評価において粒子径の大きさは重要な要素となっています。粒子径を細かくする目的としては、冷却効率UPや機能性向上などが挙げられ、冷却や薄膜のコーティング、スプレードライなどの造粒にも使用されています。
・粒子の変化
スプレーノズルから噴射された流体は以下のように粒子に変化していきます。
このように流体は液膜や液柱が徐々に千切れるように変化し、液滴化します。
・粒子径のコントロール
粒子径をコントロールする方法としては、圧力、内部構造、2流体化があります。
①圧力:粒子径は圧力の増加に伴い、粒子径は細かくなります。
②内部構造:スプレーノズル内部で流体を旋回させることで粒子径は細かくなります。
③2流体化:液体に空気を混合させることで、粒子径を細かくします。
・粒子径の測定方法
一般的に液浸法による測定、位相ドップラー法による測定、画像解析を用いた測定などがあります。液浸法による測定はシリコンオイルにスプレーし、画像解析により粒子径を測定する方法です。ただしこの方法では再現性に乏しいという課題があり、当社では位相ドップラー法や画像解析を用いた測定を行い評価しています。 各種測定方法については下記をご覧ください。
・粒子径の表し方について
粒子径の表し方にはいくつかの種類があり、評価の目的や用途によってそれぞれに適した表し方があり、以下の表に代表的なものをまとめます。
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当社ではスプレーノズルの粒子径を評価可能な設備や技術を持っており、ノズルの噴射条件や内部構造を工夫することでお客様のご要望に合った粒子径を得られるスプレーノズルのご提案を致します。