エアーノズルの基礎知識と選定方法
スプレーノズル・エアーノズル ソリューションナビを運営するエバーロイは、標準・特注問わず、様々なエアーノズルを皆様にご提供してきました。当コラムでは、スプレーノズルの専門家の視点で、エアーノズルの基礎知識と選定方法について、ご説明させて頂きます。
エアーノズルとは?
エアーノズルとは、圧縮機を供給源としたコンプレッサーエアーや、ブロアポンプを供給源としたブロアエアーを噴射するノズルです。エアーノズルは主に、水切りや洗浄後の乾燥、ごみなどの異物除去、冷却、エアーカーテンに使用されます。
コンプレッサーエアーは一般的に圧力が最大で0.7MPa程度と高く、空気量はブロアエアーに比べ少ないという特徴があります。反対にブロアエアーは圧力が0.1MPa以下と低く、空気量は多いという特徴があり、これら設備にあったエアーノズルの選定が必要です。また、エアーノズルは空気の特性上広がりにくいことや減衰が大きいため、ノズル内部の構造を工夫することによって任意の広がりや直進性を持つノズルの開発が必要です。エアーノズルの性能評価については空気という目に見えない流体を噴射するため、目視での評価はできず、衝突力や風速などを測定することで空気の勢いや均一性を評価します。また、解析による流れの可視化をすることで最適な形状を探求することが重要です。
エアーノズルの種類
エアーノズルはスプレーパターンによって分類されます。スプレーパターンはストレートタイプ、フラットタイプ、カーテンタイプに分けられます。それぞれの特徴については以下の通りです。
ストレートタイプ | フラットタイプ | カーテンタイプ | |
特徴 | 幅が狭い(スポット) 直進性が高い 衝突力が高い | 幅が広い ノズルを複数個並べて 均等配置可 | 最も幅が広い 幅方向の均一性が高い ノズル1個で対応可 |
ノズル例 | エアージェットノズル | エアーブラスター | スリットエアーノズル |
エアーノズルの選定方法
ここからは、エアーノズルの選定方法をご説明させて頂きます。
設備の確認
まず、エアー流体ノズルを選定する前に設備の仕様確認を行ってください。供給設備の性能や配管などにより、スプレーノズルに供給できる圧力や流量が決まります。
また、ヘッダーのサイズにより取り付けるエアーノズルのねじなどの取り合いサイズが変わりますので、スプレーノズル取り合い形状の確認を行ってください。また、ヘッダーのサイズについては内部の流速が重要となってきますので十分注意してください。
環境の確認
次に、使用される環境の確認を行ってください。周囲の温度や使用する流体の性質により最適なエアーノズルの材質が変わります。また、エアーに異物が含まれる場合は、スプレーノズルの詰まりが発生する恐れがあります。供給設備に適切なフィルターなどの機器を使用してください。
エアーノズル仕様の決定
スプレーノズル1個当たりの圧力や流量、スプレーパターン及び広がりを決定してください。(複数個のエアーノズルを並べる場合は、トータルの流量と噴射する対象物の幅を決定し、当社相談窓口までお気軽にご相談ください。)
エアーノズルの種類及び型番選定
スプレーノズルのカタログを参照いただき、スプレーパターンによりノズル種類を選定してください。(フラット、ストレート、カーテン等)
エアーノズルの種類決定後、所定の圧力下での流量及び広がりを確認してください。
エアーノズルをお探しの皆様、お気軽にご相談ください!
エアーノズルについて、ご理解頂けましたでしょうか。
スプレーノズル・エアーノズル ソリューションナビは、幅広いエアーノズルのラインナップをご用意し、皆様に最適なエアーノズルを提供させて頂きます。標準品での対応が難しい場合は、特注ノズルのトップメーカーとして培ってきた設計技術を生かし、最適なエアーノズルを開発・設計させて頂きます。お気軽にご相談ください。
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