お客様の課題・ニーズ
透析フィルターとは、医療機器の一つで血液中の老廃物や余分な水分、電解質を透析液へ移すためのろ過装置です。この透析フィルターの製造工程には洗浄工程があり、洗浄後に水切りを行います。従来はスプレーガンを用いて手動にて水切り作業を行っていました。しかし、需要が増え生産量が増加すると、人手による水切り作業では作業時間が増大し、製造コストが増加してしまうという課題がありました。また、十分な作業人員を確保することが難しいという問題も発生していました。
そのため当事例のお客様、製造コスト削減・生産性向上を目的に洗浄工程の自動化を検討しており、洗浄できるエアーノズルで、かつ専用のヘッダー管など設備に合わせてカスタマイズされたノズルを探しておられました。
提案内容
作業性の観点からスプレーノズルの短小化と、洗浄効果・衛生面の観点から噴射量の確保という、相反するご要望にお応えする必要がありました。スプレーノズルの全長の許容最大値をもとに、噴射量確保に影響の出ない範囲で取付ネジ部の山谷数を削減して、短小化することを提案しました。
試作・評価試験
実際に水切りが十分に行えるかどうかテストするために、弊社の評価試験センターにて、実機を模擬した状態としてノズル一式をご用意し、お客様立ち合いの元、評価試験を実施しました。対象として実際に使用する透析フィルターの容器をお客様に持参頂き評価を行ったところ、十分に水切りができることが確認でき、該当仕様での納入が決定しました。