お客様の課題・ニーズ
食品業界、医薬・製薬業界では様々な用途でスプレーノズルが使用されています。粉末の精製やコーティングを行う流動層乾燥機では、原料の噴射にスプレーノズルが使われます。流動層乾燥機とは、熱風により原料を流動化し、加熱することで粉末生成する装置のことです。パン粉や魚粉、粉チーズから医薬品まで、食品・医療業界で稼働しています。
流動層乾燥機は、薬や食品などの原料をスプレーし、粉末状にするため、スプレーした際の粒子径が重要となり、原料によって必要な粒子径のサイズが異なるためスプレーノズルを調整する必要があります。当事例のお客様では、現在他社スプレーノズルメーカー様のノズルを使用していました。粒子径の調整には特注化が必要でしたが、該当メーカー様は対応されず、ノズルのカスタマイズを得意とする当社にお声かけ頂きました。
提案内容
原料によって最適な粒子径が異なるため、粒子径をコントロールできる機構を盛り込んだスプレーノズルを提案する必要がありました。しかし、他社スプレーノズルメーカー様同様に、当社も標準スプレーノズルでは対応できませんでした。そこで、標準品をベースに形状を装置仕様にあわせ、さらに粒子径を調整できる機構を盛り込んだノズルにて提案しました。
試作・評価試験
まず、現地にて他社メーカー様のノズル稼働状況を確認し、その上で従来品のノズルをお借りし、粒子径測定を行い基準としました。そして原料ごとに粒子径を調整できる構造にカスタマイズした試作品を製造しました。
さらに、顧客要望の一つにノズルのコンパクト化というものがあり、性能を維持できる最小寸法にて設計しました。その後、実際に、流動層乾燥機に取り付け、性能が飛躍的に向上することを確認頂き、導入が決定しました。