お客様の課題・ニーズ
火災発生時、延焼火災の対策のため、延焼防止用ホースを用いてウォーターカーテンを形成します。延焼防止用ホースには穴が空いており、そこから水を噴射することで、ウォーターカーテンを形成していましたが、水の噴射高さが低いこと、ホースの向きが安定しないため噴射方向を定めることが困難で、設置・位置合わせに時間がかかることが課題でした。
そこで、お客様はホースを穴の開いていない防火ホースに変更し、ホース間をつなぐカプラ部にノズルを取り付けることで上記の課題を解決することを検討されました。ウォーターカーテン形成用ノズルを模索されていた時に、当社にお声かけ頂きました。
提案内容
延焼防止用のウォーターカーテンを形成するためのノズルであり、水の噴射高さを高める必要があります。そこで、ノズル内部に整流器を設けることで乱流を整流化できるノズルを提案しました。
また、ウォーターカーテンを適切に形成するためには最適なスプレーパターンの選定、噴射角度の調整が必要であり、特注ノズルとして提案しました。
試作・評価試験
まず、スプレーパターンの選定に伴い、水圧・流量とノズルの設置間隔を考慮して、扇型や直射型の特注ノズルを試作しました。試作品をお客様の設備に取り付けてテストを実施したところ、噴射がより高くなる直射型に決定しました。さらに、ウォーターカーテンを最適に形成するために、ノズル取り付け角度を調整し試作を繰り返すことで、最適な角度を選定しました。
取り付けに関しては、従来のホースでは設置に時間がかかっていた点を考慮し、ノズルが必ず上を向くような金具を設計し、設置時間の短縮を図りました。