お客様の課題・ニーズ
製鉄所を始めとしたプラントでは、多くの水が使用されており、設備内外に様々な配管が設置されています。配管は、圧力、温度、流体の種類などによって要求される強度、耐摩耗性、耐腐食性が異なります。
高圧配管から低圧配管に水を搬送する際、多段オリフィスを用いて減圧させる必要があります。従来、多段オリフィスにはSUSが用いられていましたが、高圧による摩耗が発生し、1回/年という交換頻度が問題となっていました。
当事例のお客様は、多段オリフィスの交換頻度を低減し、ランニングコストを削減したいとのご要望をお持ちでした。当社は、当事例のお客様にスプレーノズルの納入を行いお取引させて頂いておりました。
当社は超硬合金のメーカーでもあるため、スプレーノズルの案件をご依頼頂いた際に、配管に関する上記のご相談を頂き提案させて頂くことになりました。
提案内容
当社はスプレーノズルメーカーであるとともに、超硬合金メーカーでもあり、SUS以上の耐久性、耐摩耗性を持つ超硬素材を選定し、提案させて頂くことになりました。
試作・評価試験
お客様の配管の圧力をヒヤリングしたうえで、耐摩耗性・耐久性に優れた超硬素材を選定し、既存配管形状にあう試作品を製造しました。素材の選定においては、硬度が高ければ高いほど割れのリスクが発生するためやわらかいものからトライし最適なものを選択致しました。磨耗については、実際の設備や稼働状況、そして圧力以外の環境にも影響をうけるため、実配管に試作品を設置させて頂き、トライアルを行いました。